全日本女子卓球界の新星・平野美宇選手。世界に通用する程の選手をどうやって育ててきたのか、多くの親たちが知りたいことでしょう。しかし平野美宇選手の活躍の裏には意外な事実がありました。妹の平野亜子さんが発達障害であることを著書「美宇は、みう。」で母が告白。女性自身のインタビューを受けました。
「障害があってもなくても子育ては同じ」という信念で、ここまで娘たちを育て上げた母。
その母の強さと美宇の妹への思いを調べてみました。
平野美宇(ひらの みう)のプロフィール
生年月日:2000年4月14日
年 齢:18歳
生まれ:静岡県沼津市
出身地:山梨県中央市
身 長:158cm
平野さんの「美宇」という名前はスペースシャトル・エンデバーの打ち上げが成功したことに感動した両親が「美しい宇宙」から命名したそうです。
そんな平野さんは3歳5ヶ月から母親の真理子さんの元で卓球を始めると「第2の福原愛」と呼ばれました。
平野美宇の経歴
2014年に行われたITTFワールドツアー・グランドファイナルでは女子ダブルスで、同級生の伊藤美誠とダブルスを組み史上最年少そして、ダブルスの日本勢で男女を通じて初めて優勝という快挙を果たしました。
しかし、2015年に行われたリオ五輪では、平野美宇は代表から落選。団体戦の控え選手としてリオ五輪に参加しました。そこで挫折を経験した平野選手は、ますます練習に励みます。
そして、2017年1月全日本選手権女子シングル決勝で石川佳純を破り、見事史上最年少の16歳9か月での初優勝を飾りました。
両親・三姉妹共に卓球経験者の卓球一家だった!
平野さんのご家族について調べると、家族全員が卓球経験者の卓球一家だったことが分かりました。
父親の光正さんは元筑波大学卓球部主将で筑波大学卒業後に宮崎大学に入り、現在は内科医をやっているそうです。
母親の真理子さんも元筑波大学卓球部の主将を務め、大学卒業後は教師となり現在は教師は辞めているそうですが、教師時代に全国教職員卓球大会ベスト8に入ったことがあるそうです。
平野三姉妹、全員が現在、卓球をやっているそうで平野家はなかなかの卓球一家でした。
母が著書で三女・亜子さんの発達障害を告白
母の平野真理子さんが著書「美宇は、みう。」で三女・亜子さんの発達障害を告白しました。
そのことについて、以前、週刊誌「女性自身」で真理子さんが語っていました。
今回の本で亜子さんの障害を告白したことについて
今回の本で、三女の亜子が発達障がいとともに生まれたことを初めて書きました。
私は美宇という日本一の卓球女子を育てた母親と言われますが、同時に障がい者の娘を育てた母親です。どちらも同じ子育てなんです。そのことを伝えたいと思いました。
亜子は対人関係が希薄で思ったことをそのまま素直に行動に移しますから、幼児期は『先生のお話を聞きましょう』と言われても、嫌なのですぐに向こうに行ってダラーっとしてしまう。無理に引き戻しても逆効果。
ゆっくり諭すように話して、時間をかけてやらせました。
亜子さんは6歳のときに、自ら「卓球をやりたい」と
本人が「やる」と言うなら私も徹底して付き合おうと思いました。
美宇もたまに実家に戻ったときは、卓球で亜子の相手をしてくれます。
亜子にとって日本代表の姉は「雲の上」の存在。美宇から「亜子、こういう風に返すんだよ」とレッスンをしてもらうと「美宇ちゃんが教えてくれたよ!」って大はしゃぎ。
「ショートバウンドで打ち返したら相手に勝てるよ」と教えると、ひたむきに一生懸命練習していました。執着心は相当なものなんです
そんな亜子さんは、すぐに卓球で頭角を現し2016年には小学生日本代表として海外に派遣など活躍しているそうです。平野美宇は、しっかりとお姉さんとして、家に帰った時は妹の面倒を見ているんですね。
発達障害とは?
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこぼこ)と、その人が過ごす環境や周囲の人とのかかわりのミスマッチから、社会生活に困難が発生する障害のことです。
本人は普通だと思って行動していても「衝動的でわがまま」「人の話を聞けない変わった人」と受け取られたりします。発達障害は見た目からは分かりにくく「本人の努力不足」や「親のしつけの問題」などと誤った解釈や批判を受けたりすることも少なくありません。
それがその人の個性なのか、障がいなのか見た目では分からないだけに厄介です。
子育てのサイトなどでも「うちの子、ちょっと変かも。発達障害では?」と悩む子育て中のお母さんの書き込みをよく見かけます。
しかし発達障害は、医療機関や相談機関で面談やテストを受けて初めて診断が出来るもので、ネットはもちろん、親でも診断はできないものです。
「発達障害」の種類
・広汎性発達障害(ASD:自閉スペクトラム症)
・注意欠陥・多動性障害(ADHD)
・学習障害(LD)
母・真理子さんによると、亜子さんのエピソードとして
・対人関係が築くことが困難であること→広汎性発達障障害?
・落ち着いて話を聞けない→注意欠陥多動性障がい?
・すぐに向こうに行こうとしてしまう→注意欠陥多動性障障害?
・人からどう見られていようが、気にしない→広汎性発達障害?
しかし上記でも述べたように、発達障害の診断は素人では判断ができないため、亜子さんが発達障害の中でどれに当たるのかは分かりません。
もしも「発達障害では?」という疑念を持った場合は、”なるべく早い時期に”、“適切な相談機関や医療機関で診断を受ける“、ということが大切だそうです。
「美宇も亜子も子育ては同じ」
母・真理子さんはそのようなことはせず「美宇も亜子も子育ては同じ」と必要以上に病気に左右されない子育てをされていたようです。
大きな転機になったのは、亜子さんが6歳の頃。美宇選手の遠征に同行するため、母・真理子さんが不在にすることに寂しさを感じていた亜子さんは「亜子も卓球をやる」と言い出したのです。
「一旦興味を持つと過剰と言えるほど熱中し、周りが目に入らなくなる」というのも発達障害の特徴のひとつと言えますが、病気は関係なく亜子さんは卓球が好きで、姉・美宇選手のことが本当に好きで尊敬しているのがよく分かります。
亜子さんはそんな姉の背中を追って、現在は小学生の日本代表として国際大会で活躍する程の実力をつけています。
母の愛
「本人が好きだと思うものを徹底的にやらせ、親はとことん付き合い、見守る」
理想ではありますが、実際なかなか難しいことだと思います。
スムーズにいかないこともあったでしょうし、母・真理子さんは美宇選手の試合や遠征などでサポートもしなくてはいけないでしょうから…
まさに小学校日本代表まで育て上げた母の愛ですね。
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