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NHK「隠れ脂肪肝」が危ない!セルフチェック法/血液検査でもわからない非アルコール性脂肪肝とは?

健康情報

3月24日、NHKスペシャル「隠れ脂肪肝」が危ない!セルフチェック法をご紹介します。

自覚症状もなく、血液検査でも分からない「隠れ脂肪肝」。飲酒だけでなく食べすぎや運動不足が原因の「非アルコール性脂肪肝」が急増しているという。

脂肪肝に効果のある食材や運動など、改善の方法もお伝えします。

脂肪肝とは?

肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積されている「脂肪肝」。特に飲酒習慣のある人がなりやすいとされてきた症状ですが、近年アルコールを原因としない「非アルコール性脂肪肝」が急増し、人間ドック受診者の1/3に脂肪肝の疑いがあることが判明した。

脂肪肝は、放っておくと肝硬変や肝臓がんに進行するだけでなく、大腸がん、胃がんといった他臓器のがんや心筋梗塞、脳卒中など、全身の病気との関連も明らかになってきた。

隠れ脂肪肝

自覚症状もなく健康診断でも分からない「隠れ脂肪肝」の人は国内で1000万人近くいると指摘する声もある。

唯一できるのは、少しでも早く自らの「隠れ脂肪肝」に気づき、取り返しがつかなくなる前に対策することだ。

脂肪肝から肝硬変へ

健康な肝臓の場合、非常時の栄養供給源として細胞の3〜4%に中性脂肪が蓄積されています。
脂肪肝は肝臓の細胞の5%以上に中性脂肪が蓄積された状態を指します。

脂肪肝自体は、生活習慣の改善などで健康な状態に戻すことができますが、問題は放置した場合です。

脂肪肝のうち2割程度は、肝臓の炎症につながり、炎症を起こすと、肝臓の細胞が一部壊れます。壊れた肝臓の細胞は修復されますが、それを繰り返しているうちに、だんだん線維化(硬化)が進行し、肝臓が硬くなっていきます。これが肝硬変です。

肝硬変になると栄養素の分解や吸収が阻害されます。こうなると健康な肝臓に戻ることは極めて難しい。

また、肝機能が低下するだけではなく、肝臓がん発症の可能性も高まると考えられています。

非アルコール性脂肪肝の原因は?

肝臓は再生能力が高く、病気になっても自覚症状が表れないことが多いため、「沈黙の臓器」ともいわれています。

脂肪肝と診断されても、ほとんど自覚症状はありません。

脂肪肝はかつてはアルコールが原因と考えられてきましたが、食べ過ぎや運動不足が原因の脂肪肝が増え、この30年でおよそ3倍に増えたそうです。

さらに、アルコール性ではない脂肪肝のうち、半数以上は血液検査に表れないという。

血液検査の肝機能の数値は、脂肪肝を直接見ているわけではなく、細胞のダメージを見ています。アルコールが原因の場合は、その毒性から細胞のダメージが大きいので数値となって表れやすいが、食べ過ぎや運動不足による脂肪肝は、比較的細胞の破壊が少なく、数値に出ない場合があります。

こうした『隠れ脂肪肝』は、1000万人近くいると考えています。

2017年に米デューク大学の研究者らが発表した調査によると、脂肪肝患者の4人に1人が炎症を伴う脂肪肝炎を併発し、そのうち25%が肝硬変に進行、さらにその25%に肝臓がんが発生するという。

脂肪肝が全身の深刻な病に?

脂肪肝は、肝臓以外の深刻な病につながることも分かってきた。脂肪肝患者はそうでない人に比べ、肝臓がんのリスクが4倍、胃がんは3.5倍、膵臓がんは2.7倍、肺がんは2倍になるという。

脂肪肝は「炎症性サイトカイン」という伝達物質が鍵を握ると宮坂昌之名誉教授は指摘する。

「『サイトカイン』は細胞同士が連絡を取り合う際に使われる信号の総称。脂肪肝による炎症で壊れた肝臓の細胞を排除する際には、『異物があるぞ』というメッセージとして『炎症性サイトカイン』が放出されます。ここまでは適切な反応です。

しかし、『炎症性サイトカイン』は血管を通って全身をめぐり、他の臓器にも『異物があるぞ』というメッセージを送ってしまうのです」

その結果、他の臓器の正常な細胞が、異物として攻撃されて炎症が引き起こされ、がん細胞ができやすくなってしまうという。

炎症性サイトカインが引き起こすのはがんだけでなく、血管でも炎症を引き起こすため、脳卒中や心筋梗塞にもつながります。こうした肝臓以外の変化が、一見すると正常な人の体内で起こっているのが怖いところです。

生活習慣の改善がすべて

チェックリストでリスクありと判定されたらどうすべきか?
脂肪肝は薬では改善できず、生活習慣を見直すほかありません。

食生活の改善

最も重要なのは、寝る前の食事を控えること。就寝前に摂取した栄養分は、ほとんど使われることなく中性脂肪として肝臓に蓄えられてしまうからです。

また、果糖が多く含まれる果物清涼飲料水などにも注意が必要です。果糖には、過剰摂取すると中性脂肪となって肝臓に蓄積されやすい性質があります。

脂肪肝が改善される食品

大豆食品

大豆食品を摂ることで、脂肪肝の予防と改善ができるそうです。

コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインが効果があるそうです。1日3杯飲んでいる人とそうでない人を比較したところ、3杯飲んでいる人の方が脂肪肝が少なかったそうです。

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視聴者の質問から…

Q、ダイエットのため、野菜ばかり食べていますが、タンパク質は摂らないとダメなのですか?

A、タンパク質は肝臓に溜まっている脂肪と結合して、血液に流していく働きがあるので、ダイエットしているからといって、野菜ばかり食べていてはダメなんです。
タンパク質を摂らないと、脂肪肝は改善されません。

適度な運動

適度な運動も欠かせないません。
ポイントは、有酸素運動と筋肉を使う運動を組み合わせること。

例えば、1日「スクワット10回+15分間のウォーキング」といった具合です。

筋トレで脂肪燃焼のスイッチが入り、有酸素運動が脂質の代謝を促すほか、筋肉の収縮時に分泌されるホルモン「マイオカイン」には直接的に肝臓の脂肪燃焼を促す効果があります。

筋トレはスクワットに限らず、腕立て伏せやダンベル体操などでも大丈夫。

サラリーマンの方は、職場で筋トレして帰りに歩くというのでOKですね。


スクワットは、膝の角度が90度くらいになるまで腰を落とすとより効果的だそうです。

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まとめ

先ほどのチェックリストでリスク低と出たとしても、食べ過ぎや運動不足などの自覚がある人は脂肪肝予備軍です。生活習慣の改善を勧めます」と泉院長は言う。

脂肪肝は、沈黙の臓器からのメッセージともいえます。命に関わる深刻な状態になる前に、そのメッセージを受け止め、ぜひとも生活習慣の改善を心がけたいですね。

コメント

  1. 矢島義昭 より:

    細胞の3〜4%に中性脂肪が蓄積されています。
    脂肪肝は肝臓の細胞の5%以上に中性脂肪が蓄積された状態を指します。
    と書かれていますが、前段の”細胞の3~4%”は肝臓の質重量の3~4%を中性脂肪が占めるとの意味であり、後段の”肝臓の細胞の5%以上”は組織学的に5%以上の肝細胞に大脂肪滴を認めるとの意味でしょうか。意味を取り違えているのでは?

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