新型コロナウイルスが世界中で猛威を振い、7日には東京、大阪などの7都府県に対し緊急事態宣言が発令されようとしていますが、明るいニュースが飛び込んできました。
豪州モナッシュ大学の研究グループによると、今月3日、既存の寄生虫治療薬「イベルメクチン」を1回投与した結果、試験管内のウイルスが48時間以内に増殖しなくなったと発表。どんなワクチンなのでしょうか?
イベルメクチンとは?
「イベルメクチン」は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した放線菌から開発された、年間3億人の治療に使われる寄生虫による感染症治療薬(抗寄生虫薬)で、オーストラリアなどですでに30年以上使われています。
商品名は「ストロメクトール」で承認されています。
論文によると
医学誌『Antiviral Research(アンチヴァイラル・リサーチ)』に今月3日に掲載された論文によると、豪メルボルンのモナッシュ大学と、ピーター・ドハーティー感染免疫研究所のチームは、ベロ細胞というアフリカミドリザルの腎臓由来の細胞を、新型コロナウイルスに感染させる実験を実施。
ウイルスに2時間さらして感染させた細胞に、さまざまな濃度のイベルメクチンを投与した結果、1回の投与でウイルスの遺伝子増殖を抑制する効果を確認。
48時間以内にウイルスのRNAが99.98%減少したとしている。
今後の課題は
モナッシュ大・生物医学発見研究所(BDI)のカイリー・ワグスタッフ博士は「実験は試験管内で行われたものであり、これからヒトに対する臨床試験を行う必要がある」と指摘。
「イベルメクチンはすでに承認された薬で、豪州では30年以上使われている。人体への安全性の確認を急ぎたい」と話している。
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